海辺から半歩下がって綴る《ドラマ・映画の話》

海辺でのんびりするのも、本もドラマも映画も好き!つまらなくても、面白くても、見たままログ。

朝ドラ ちむどんどん 感想①

概要

NHKの朝の連続テレビ小説、2022年4月からの作品。1960年代沖縄のやんばる地方を舞台にスタート。料理人を目指す暢子が繰り広げる物語。

 

2022年5月までのあらすじ ネタバレあり

幼少期、暢子の家族は両親と兄、姉、妹の5人で仲良く、沖縄本島のやんばる地方で、暮らしていた。しかし父がさとうきび畑で急に倒れて亡くなってしまい…母は懸命に働くが一家の生活は苦しく…東京の叔母さんに1人の子供を育ててもらうという話になり、暢子が行くことになった…しかし、やはり可哀想だからと当日に取りやめた。それが小学生時代。

 

数年後、暢子と妹は高校生。姉は学校の先生に。兄が職がない。母は売店での仕事を続けている…という状況。

家族の食事係は暢子。料理が好きで、走るのも得意。卒業することになり、事務職の就職も決まったが、急遽、東京へ行き料理人を目指したいという展開に。

しかし兄は詐欺に遭い借金が倍増、一度は東京行きは不可能になったが、突然家出した兄からボクシングのファイトマネーが仕送りされて、上京可能に。しかし、兄を頼って上京するともうボクシングジムを辞めていた。

兄を探しに鶴見へ行き、運良く町のボスと知り合い、一宿一飯のお世話になり、銀座の本格的なイタリアンレストランに紹介してもらう。さらに鶴見に下宿を見つけてももらい、料理人の見習いとして働き出した。

 

とりあえずここまでで…

 

感想 ネタバレあり

疑問1:子供一人手放す必要があったはずが、4人とも高校や大学行けたのね

一度は暢子を養子に出すとか、それくらいのレベルで悪かった経済状況が、やはり行かないってなって、数年後……

場面転換して、主人公は子役から黒島結菜さんに変わったけれど、それまでどうやって生活して来られたのか、明かされない。全然普通にみんな高校通っており、お姉さんは大学も行けたようで学校の先生になっている。

お母さんは再婚もしておらず、共同売店での仕事。お兄さんは働いてない。それなのに大丈夫なのだろうか・・。

問題なかったなら、東京行くとかそんな大騒ぎする必要がなかったのに…と視聴者は、気になっている。

 

疑問2:暢子の夢は料理人だとしてもなぜイタリアン?なぜ東京の銀座?

主人公の上京の動機が描かれていませんね。

暢子の特徴、食いしん坊、料理が好き、というのは分かるけど、東京行くのはなぜ?全然説明しなさすぎ。

子供のころ、東京から来た親子と一時近所で家族ぐるみで仲良く付き合っていたよね。

それば、きっかけになっているのなら、それを話題にしてくれたらいいのにね…

なぜ頑なに一言も仲良しだった和彦(息子の方。親子は引っ越してきてまた東京に戻った)に触れないまま、上京したのかがわからない!

だって、暢子を初めてレストランに連れて行ってくれたのはあの親子でしょう。

東京の美味しいものの話もたくさんしてくれたよね。絶対それがあるはずよ。

 

料理部のイベントで勝ったから料理人になる!は視聴者理解可能。

でも、なぜ東京?

あと、仮に子供の頃、引き取ってくれるはずだった叔母さんと疎遠になっていたとしたら、疎遠になっていて頼れないというところはエピソード入れるべき。

なぜ東京行きにあたって、連絡しない?親戚筋にはその叔母さんしか東京につてがないのだから、連絡すると思うけど・・・。

と思ってしまいます。子供のころ、バス停で「やっぱり辞めた!」と言って約束を反故にして以来、どんな謝り方をしたのか、視聴者は気になってるから。

 

あと、なんの料理人でもよかったんですかね。本当にノーアイデアで上京したから、びっくりです。結局、鶴見のボスに紹介されたからっていうことだけで、銀座の名店?

なぜイタリア料理?

暢子の志望動機をちゃんと描かないのは大問題。

しっかりした一流店で働いてみたいなあって、思ったことがあるのでしょうか。イタリアって好きだなあって思ったことあるのでしょうか。

一度も描いてない・・・そういう場面。蕎麦屋でもてんぷらやでも、すし屋でも定食屋でもなんでもよかったんだよね?

鶴見の沖縄料理店でお手伝いしているシーンがぴったりなのよ!!

でも手伝いは無給でやってるみたいで、それも気の毒。せっかくなんだから、沖縄料理がうまいっていう特技で人を幸せにして、沖縄料理人として稼いで、生活できた、仕送りできた、良かったねってという展開でいいと思う。

 

だから那覇の店でも十分幸せだと思う。

なんでわざわざ東京のイタリアンの名店に???

主人公の動機がないのは、主演の人にも、視聴者にも、失礼でしょう。今からでもいい、納得できるように描いてほしい。

 

疑問3:沖縄返還の日は雨だったのでは?当時の移動はどのように?

暢子の上京の日、急に、ナレーションで、「今日沖縄は日本に返還された…」みたいに被さったのは驚きでした。

例のあのバス停で、晴れた日のさわやかな別れでしたが、返還の日は雨だったと聞いたことがありますけど…どうなんです?

まさか報道特集であれだけ沖縄返還の番組が同時期に作られているのに、一切連携なしなんですかね…

それにナレーションであっさり言って済むようなことではないのでは?

ドルから円に切り替わるとか諸々の混乱もあったのでは。県外に初めて出る女子が1人で長距離移動しにくいのでは。

上京の移動中の様子、その日、その時代をきちんと描くとしたら、意味あるけど、あまり意味なく「お飾りとして」「沖縄風味」の「演出」として「ナレーションで言っただけ」みたいで、いろいろひどい。歴史検証出来ないなら、返還を絡ませなくてよい。報道じゃないならなんでもありなワケない。

それで、バス停の後のカットでは、もう、銀座の歩行者天国で友達と待ち合わせしてるのは、良くなかった。

急過ぎ!

視聴者の方でも、心構えが出来ないよ。

何なの???どうやって東京に来るのかっていうのも興味あるんですけども…

しかも着いたら銀座でランチか。泊まるところも決めずに?

現代っ子が飛行機で旅する感覚?

いささか興醒め。待ち合わせも携帯持ってる人同士の感覚。沖縄から1972年に初めて上京した人が、そんなにうまく会えますか。

無理だと思いますけどね…

朝やんばるを出て、昼は銀座の高級レストランでランチっていう風に受け取れる描き方してましたよね。

不自然。

 

疑問4:ニーニー(兄)はなんなんだ?

兄が働かない上に、お母さんの貯金や叔父さんに借金してまでお金を集めて詐欺に持ってかれたのは見ていてつらかった。その後、ハンバーガーショップで暴れ器物損壊でさらにお金を借りることに・・・

そんな状況下で、急に行方をくらまし、その3日後くらいの雰囲気で、ボクシングのファイトマネーを送ってきたというのもよく分からない。

案の定、暢子が兄を訪ねると、ファイトマネーは借金だったと分かり、本人は行方くらましてたワケで。

暢子は、宿も取っておらず、もちろん部屋も借りておらず、仕事もなく、兄が頼りだったのにね。

一瞬、鶴見で再会するけど、また暢子のお金を持って消えたりするし・・・

気づけば、もう沖縄帰ってるシーンになっていた。

え??ボクシングジムに借りたお金は?

その前の詐欺に騙されたお金は?

お店壊して弁償するおかねは?

お母さん、全然怒らないのはなんで?

しかも暢子を置いてきたの?近くで見守ってやらないの?

そういうチグハグな接し方が、視聴者に理解できないのよね。

登場人物達はニーニーのやった事をどう処理しているのかが疑問。

トラブルメーカーのトラブルは解決しないまま、兄は元気にニコニコして沖縄に戻って仲良く暮らしてる。

 

疑問5:銀座のイタリアンのなぞ

一流店なのかそうでないのか微妙な描写。

なぜなら、給仕する人がいない設定。素人の暢子に給仕をさせたり、厨房で料理を手伝わせたりする。そんなの失敗するリスクが大きすぎるのでは?

 

疑問6:暢子を嫌われるキャラにしすぎている

暢子が、先輩が後ろから来ているのを認識しながら、怒ってるわけでもなく、ただ普通にドアを鼻先でバシッと閉めたシーンとか

そんなのわざわざ描写します?

いやな奴ですよ!って言いたいんですよね、制作側は。謎!

 

あと急にオーナーに「料理を作れないのに偉そうに」と言ったりした。

いうかな、新人がオーナーに。

不自然。

なんでそういう気の利かない、おバカさんにする?

 

ニーニー(兄)もそうなんですけども、作者はそういう人たちは笑えると思ってるのでしょうか。

 

脚本、演出崩壊して来てますね。

 

続きは↓

 

seaside-peace.hatenablog.com