IPPONグランプリ 大喜利番組として面白さ健在
2024年2月3日の第29回大会は、松本チェアマンが欠席し、過去28大会中27回出場、優勝は6回に及ぶバカリズムが「お台場笑おう会」という営利団体からの依頼ということで(笑)、チェアマン代理を務めました。
バカリズムの戦績からいって文句ないですし、形式が構築されており、問題がよくねられているので、やっぱり面白いというのが素直な感想です。
Aブロックに初出場が3人
まずはAブロックのメンバー。
実力派席と個人的に名付けた右端は、大喜利と言えばの麒麟・川島さん。なんでバカリズムがあっち側なのか、チェアマンやりたいと思っているかもしれませんが、川島さんが出ないと締まらないと思いますので、頑張ってください!
右から2番目の席は初出場!ロングコートダディ・堂前さん。「あこやめ(憧れるのをやめましょう)の精神で行きます」とのこと。個人的にセンスありそうと思ってます。
中央(右から3番目)は、こちらも初出場、ヒコロヒーさん。紅一点で画面に多様性が!いいですね。
その隣(右から4番目)は、サルゴリラの赤羽さん。なんと体調不良になった笑い飯・西田さんの代わりに、前日に出場が決まったということで、動揺が隠せない様子。でもチャンスですよ。もともと相方の児玉さんが出場予定だったそうで、自分はサブだったところ、出ることになり、コンビそろって出演。これは初なのだそうです。持ってますね。
左端はアンガールズ・田中さん。左端(ここも優勝候補席)をベテランで占めるのは当然でしょう。出場4回目、優勝経験はなしだそうですが、今回はチャンスかもしれません。
バカリズムからは「くれぐれもフリップに面白い答えだけを書くように!」という開会宣言がありました。(笑)
今回のお題や心に残った回答(ネタバレします)
第1問:アホなふりして芸能界のことを聞いちゃってください
・「さかなくんのしゃべり方って天然ですか?養殖ですか?」by田中
ーーうまい。これぞ大喜利って感じです。
・「なんで通販番組には第一線の人が出てないんですか?」by堂前
ーー「出てるよ!」とバカリズムさん。それでもIPPON。
・「濱田さんほんとに出前館使ってます?」by川島
ーー「そんな強いパンチを持っていたんですね」とバカリズムさん。確かに。
1問目が終わって、ポイント数は、「田中2 赤羽1 ヒコロヒー2 堂前2 川島2」。接戦ですね。
第2問:写真で一言ルーレット
・川島:木の影から顔出す忍者の写真
⇒ ちょっと体調悪いのでドロンさせてもらえます?(お見事です)
・堂前:人の後ろ姿ごしに水から顔を出す虎の写真
⇒ ちょっと足着く深さやっていうたやないですか
(言い方いい。そうとしか見えない!)
・赤羽:商品棚の前に立つ金髪の子供が目をキラキラさせてこっちをみている写真。
⇒ おお~イテマエ打線をシャットアウトや (笑・笑。面白い)
・田中:子供二人が神社で賽銭箱の前で手を合わせて祈っている写真
⇒ コナン君が早く大人にもどれますように (いいね!)
・川島:遊園地の椅子がくるくる回る乗物にスーツの人が乗っている写真
⇒ みんなで一斉にとった有給休暇 (さすがすぎる。変な写真なのに)
・堂前:とびきりの笑顔でポーズをとるレイをかけた男性の写真
⇒ 日帰りなので序盤からテンション上げていきまーす!
(アハハハ!堂前さんいいですね)
・ヒコロヒー:川辺で鶏とならんで座る男性の後ろ姿の写真
⇒ 悪かったよ、鳥貴族に行った話なんかしてさ…
(そんな角度から?大いにウケてました!「鳥貴族」は川島さんもバカリさんも気に入って「みんなで鳥貴族に行こう」とか多用されていました)
・赤羽:肩を組んで笑い合うおじいちゃん2人の写真
⇒ え、おまえ2コ下!? (笑・笑!ほんとにシンプルに一言でうけました)
・田中:2頭のラクダ?のうち1頭から火が出てる写真
⇒ お父さん、ハエが出たよ。ボーッ!!
(アハハハ!なんか難しそうな写真なのにぴったり)
どれも甲乙つけがたい感じで2問目は全員IPPON。好調ですね。
第3問:長風呂太郎の物語の最期を「とさ」をつけて教えてください
・「やっと風呂から出たと思ったら長スキンケアを始めたとさ」by田中
ーー長スキンケアというのも文字で見ればわかりますね。
・「太郎がついに長風呂から出たとき、スペインではサグラダファミリアが完成しましたとさ」by川島
ーー長い時間の表現に技が…。文句なしのIPPON。
・「月に帰っていくかぐや姫を風呂場の小さな窓から見送ったとさ」by堂前
ーー昔話仲間?のことが出てきて面白い!絵も味わいあり。
3問目が終わって、田中5 赤羽5 ヒコロヒー6 堂前5 川島7。さすがの川島さんにヒコロヒーさんがすぐ追いかける形で接戦です。
第4問:ドラムロール大喜利
こたえづらい質問に、合いそうな芸能人の名前を挙げなければならないという難題。一人一人に違ったお題が出されましたね。ここで田中さんだけがIPPON取れずでしたが、次の問題でどうなるのか…。
第5問:この時代節分で鬼に豆を当てるのがコンプライアンス的にまずいです。どう対処する?
・「鬼とまめに連絡を取り合う」by赤羽 ←IPPONではない回答例です。普通だったら悪くないのかもですが、IPPONではない…です(笑点ぽい?)
・「大豆をくだいてきな粉にしてゴホゴホさせる」by田中
ーーIPPONの回答です。いいですね!(このあとはIPPONの回答)
・「水鉄砲で大豆イソフラボンの化粧水を打つ」by田中
ーー大豆の成分にこだわる田中さん。
・「おいで、おいで」by堂前
ーーひねりのきいた面白さでIPPON。
・「鬼が豆足つぼマットを歩く」「2歳の赤ちゃんと2歳の鬼でハイハイレース」by田中
ーーここへ来て田中さんが川島さんに猛追。結構いい感じの回答を続けてます。
・「豆はすべてCGですというテロップを入れる」by赤羽
ーー0点も出したけれどもこれはIPPON!
・「朝から一緒に過ごして鬼があれ今日節分なのになと思ったところで豆をそっとプレゼントする」by川島
ーー最後に長文でIPPON!これで単独でトップに。と思ったら最終問題でした。
Aブロックは11点の川島明氏が制しました。
続きましてBブロック
出場者は右から、ネプチューン・堀内、博多大吉、サルゴリラ・児玉、ハリセンボン・はるか、ロバート秋山(敬称略)でした。
中央席のBブロックの紅一点、はるかさんは、女子IPPONの王者。どんな展開になるのか楽しみです。
第1問:一発屋芸人テーマパークのことを教えてください。
印象的だったのは、初出場の児玉さんと長文回答のはるかさんが順調に得点を重ねていたこと。なぜか大吉さんが不発でした。
・「SAGAにある」by児玉
ーーこれはIPPONですね(笑)。いろいろあった中で印象に残りました。
第2問:写真で一言ルーレット
・堀内:2本の木の間にまたがっているアライグマの写真
⇒ ダメダメ、まだフローリングのワックス塗りたてだから!
(アハハハ!かわいい写真にぴったりですね)
・大吉:三角のとんがり帽子をかぶった3人のおじいさんたちの写真
⇒ チャンネル登録お願いしま~す(爆笑)
・はるか:監督に指示を聞いている交代で入る女子サッカー選手の写真
⇒ 分かった?右が明石家さんまで、左がほいけんた(よくすぐ出ますよね。うまいなあ)
・大吉:トリマーに毛を引っ張られている白い犬の写真
⇒ ここだけ黒く染めてもスヌーピーにはなれないわよ(犬の表情にぴったり)
2周して、秋山さん、児玉さんが2本とも落とすという展開に。
第3問:一人称が「うち」の人が言いそうなことを言ってください
・「うち、年賀状やめてん」by大吉
・「うちの人生、七転び八起き、九泣き十笑いや」byはるか
・「待って、もうだめな男、みんなうちのところへ来る」by秋山
・「うちA型みたいなB型やん?」byはるか
・「うち、犬としゃべれんねん」by児玉
・「なんでやろね、うちこんなに苦い甘栗初めてや」byはるか
ここではるかさん7点で単独トップに。なにわビフテキ小町で本日2回目の0点を出しつつも2位に秋山さん。
第4問:ドラムロール大喜利
こちらで、はるかさん1本とれず堀内さん、秋山さんがはるかさんに追いつきました。
第5問:&を3つ以上つかって何かを言ってください。
正統派の大吉さん・はるかさんに対して、ピントが違う堀内さんと力技の秋山さん。それぞれが個性的な回答でIPPONを重ねていました。
「アンド、アンド、アンド、アーイヤーイヤー♪」by秋山
「パッキャラマード&パッキャラマード&パオ&パオ&・・・♪」by堀内
文字にしにくい独自のワールド。終わってみればトップに堀内さん、大吉さん、秋山さんが同点で並びました。最後のかるた問題できれいに秋山さんが決めてBブロックを勝ち上がりました。
決勝戦は川島VS秋山の初対決
第1問:ボウリングですべての投球がガタ―だったときにおこることとは
バカリズムとしては予選でたくさん回答したい問題らしいですが、秋山さんの
・「帰りに、店員が『いやあ、よかったですけど』と気を使ってくれる」
がスピードでIPPON。
第2問:架空のコンビ名で自己紹介
川島さん先攻で、次々に架空のありそうでないコンビ名の芸人を言い合う。判定を出すのは、田中さんと堀内さん。ここでも秋山さんがIPPON。
第3問:1対1の戦闘で「フッフッフそれはわたしの残像だ」よりも相手がビビることを言ってください
後がない川島さんが速攻で「フッフッフこれがインボイスだ」でIPPON。
第4問:動画でアフレコ
お題は、黄色い羽根をつけたアフリカか南米あたりのダンサーの映像。
ここでも川島さんが先に回答権を得て
・「熱っ、熱っ!人生初の~人生初の~床暖房~♪」
という最高のアフレコを披露しIPPON。
第5問:今、アナログテレビをつけるとどうなってる?
・秋山「ここでもテレ東佐久間さんが出ている」
ーーけっこういいように思うけれども、IPPONならず。
・川島「基本砂嵐なんだけど、たまにタケモトピアノのCM」
ーーこれもいいけれどもまだ決まらず。
・秋山「おじさんが、だから終わってんの!と言ってくる」とフリップも出さずに言い続けて勝利。自由すぎる…。
多分このゆるさの勝利は、松本チェアマンでなかったゆえの結果かもしれないです。重圧から解放された大会?バカリズムの解説のおかげかもしれません。
今回も面白かったですよ。皆さまお疲れさまでした。次回の開催も楽しみにしています。