海辺から半歩下がって綴る《ドラマ・映画の話》

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最終回放送終了で「ふてほど」ロス! 「不適切にもほどがある!」6~10話・各話の感想

6話で純子が令和にやってきた!

可愛い子には旅をさせよって言うけどさ、「純子は未来に行かせよ」ですね。6話で未来に行ったことにより、すごく成長しました。なんで未来に行くことになったかというと…。

まず、小川市郎(阿部サダヲ)がいったん過去に帰ってきたんだけど、「本当に未来に行ってきたのか」って純子も(河合優実)不審に思いますよね。吉田羊演じる、社会学者の向坂サカエからお父さんがどこに行っているかを前回一応聞いてはいたんですが、お母さんを早くになくしている純子を何カ月も放っておくっていうのはね…。何?って思うよね。サカエとその息子キヨシが、純子の家に居候しているため、独りぼっちではないけれど。

純子が眠ったあと、小川先生はサカエに「純子があと9年後に死んでしまう。それを本人には言えない」って打ち明けるんですよ。サカエもそれはそうだと思い、心を痛めている。小川先生は土曜日の15:55のバスに純子も一緒に乗ろうと誘う。

「え?それって(未来に行くってことだけど?)」と戸惑うサカエ。でも、純子が生きられない38年後の世界なんだと思ったんだろうね、「純子ちゃん、行ってきなさい」と応援してくれる。

ついに、純子も都バスで未来へGO!それで、あんまり変化のない「喫茶店すきゃんだる」に全くムッチ先輩と同じ顔の秋津くん(磯村隼人)が現れるもんで、昭和じゃんってな感じではあるんだけど…。

そこで、未来のダンナ(古田新太)と娘の渚(仲里依紗)に紹介される。古田新太は相変わらず泣いてるわけなんですが、当然どういう関係なのかは伝えない。お父さんが未来でお世話になっている渚とその父親という感じで。純子は、渚のことを市郎が好きな人だと思ってるんだけど、ほんとは純子の娘なの。渚はバレないように気丈にふるまってる。えらい。

市郎の職場見学ということでテレビ局を案内してくれたり、服を買ってくれたり、ほんとにできなかった親孝行をここぞとばかりにやってくれるんですよね。渚、いい子だわ。

純子は、クイズ番組に出た市郎が、未来の世界を知らないせいで笑われるのを見て、怒りでみんなに「笑っていいのは娘の私だけ」と啖呵を切るんです。こっちも親孝行な娘です。

6話は、ちょっとしんみりさせてきた展開ですね。

髪を切った純子にラブストーリーが突然に!の7話

純子ちゃん、髪を切ってあか抜けた~。その髪を切ってくれた美容師(岡田将生)と江の島デート!未来でスケバンが絶滅していたので、純子は一気に方向転換。志望大学はいきなり「青学」という展開…相変わらず気の抜けないストーリー運びですね。

そこへテレビ局のドラマ担当の羽村(渚の同僚・演じているのはファーストサマーウイカ)のシナリオ作家(エモいドラマを書かせたらぴか一の大御所・演じているのは池田成志)とのやりとりも重なって、7話は「ラブストーリー」回ですね。

昭和で、サカエも市郎の同僚教師・安森(中島歩)に告白されていい感じですし。

にしてもこの中島歩さん、第1回から醸し出す昭和の先生感にどこで見つけた逸材なのだろうと思っていましたが、回をますごとに安森先生いいですよ。サラダが好きで、レディファーストが板についていて、めっちゃ背も高くて、手足も長くて、吉田羊と似合う。

次の都バスの出るタイミングで、純子は昭和に帰るんだけど、女子大生になって遊ぶという不純な動機ではあるけれども、目的ができて勉強するようになり、よかったんじゃないでしょうか。

8話でムッチ先輩も令和に! 秋津君との遭遇!

呼ばれてないのに令和に現れたムッチ先輩。あまりタイムマシンの存在を知られたくない井上氏(小川先生の教え子であり、タイムマシンの開発者)が、嘘を吹き込んだため、そっくりの秋津君(一人二役)が自分の息子だとは思わず、ドッペルゲンガーだと思いこむなど、どのように令和を理解したのか…。

それよりも今回の主役って栗田(山本耕二)ではないですか?プロデューサーからリスクマネジメント部長に昇進して、「不適切」なものを放送から排除することが仕事になってました。不倫不祥事で表舞台から消えた局アナ倉持(男性です)にいつ画面に出られるのか…と相談を受けた市郎、渚ちゃんと一緒に栗田に出られるように交渉するも、「不倫した事実は一生消えない」とかものすごくネガティヴでした。

その理由は栗田の家庭にあったんです。

栗田家の夕食会に呼ばれて、倉持アナとともに参加した市郎。奥さんと奥さんの友人二人とそのダンナに紹介されるのだが、食事が進むにつれ、妙な雰囲気に…。奥さんの友人二人が、栗田の17年前の不倫を蒸し返してつるし上げ。こわ~。山本耕二のひたすら低姿勢の笑顔が痛い。友人たちが「私たちは許しません!」と糾弾。友人の夫までもが同調し「謝って」と強要。不倫相手が奥さんの幼なじみだったっていうことで、その幼なじみの女性も家政婦扱い。

確かに不倫はよくないけれども、倉持アナも市郎もドン引き。勝ち誇ったような奥さんの友人たちに「あんたら関係ないじゃん!」って。

倉持アナは世間の厳しさを知り、それでも奥さん(許してくれた)とともに、叩かれるのを覚悟して、お料理コーナーに出るのでした。

そして、今回のゲストは豪華!喫茶「すきゃんだる」のお客さんとして小泉今日子さんが登場しました。昭和に帰る前に会えたムッチ先輩良かったね~。

9話でサカエ、バック  トゥ ザ フューチャー

昭和ですっかり「金妻」にはまり、安森先生と恋愛モードになってしまったサカエさんですが、タイムマシン事業が資金難になり、井上氏(言い忘れたけど、サカエさんの元ダンナ。離婚している)から未来に呼び出されたのでした。

そして、未来で行き違いになったムッチ先輩は、昭和に帰って、進化している純子に告白したのですが、フラれた。「フラれてバンザイ」ってマッチも歌ってるじゃないですか、頑張れ。

未来では、井上が「もうタイムマシンは出せません」という。燃料費が1回で数百万もかかるので、このままでは、市郎が未来、キヨシが昭和に残ったままになってしまう!

そんなさなかに、渚ちゃんが後輩から「マタハラ」で訴えられ1か月の休職を命じられてしまう。

ここで感動的だったのは、古田新太のミュージカルシーンでしたね。病気の身体なのに、渚のために、往年の名作ミュージカル「コーラスライン」の「ONE」をモチーフにした曲を踊りながら「渚はパワハラしていない」と歌い上げました。団地のゴミ捨て場前がブロードウェイになりましたよ。シルクハットが見えました!

一方で、秋津君もアプリで出会った彼女にふられてしまう。彼女の言ってる意味が全然分からなかったんだけど、とにかくフラれてしまったんですよね。

こんなところにいるはずもない的な失恋ソングをリクエストする秋津。山崎まさよしを歌ってあげる市郎。いいな…この感じ。

そして、倉庫に1回分の燃料が残っていることが分かり、市郎は無事に昭和に帰れることになりました。

最後のタイムトラベルの一往復に、市郎は渚を誘います。謹慎中でかわいそうに思ったんだと思います。(そんなに気軽にタイムトラベルに誘っていいの?というのはありますが)果たして最終回どうなるのでしょうか!

最終回 続編あるかも? すきゃんだるの穴の伏線回収!

祖父・市郎とともに昭和に降り立った渚。そのあとなぞの二人組も降りました。(テーマソング「二度寝」を歌うCreepy Nutsですけど)

渚は、昭和の「すきゃんだる」のナポリタンの美味しさにびっくり。「マスターやればできるじゃん」と言う。昭和の秋津君、ことムッチ先輩にも会えました。

そして、キヨシもついに令和に帰ることに。渚と一緒に最後のタイムマシンバスに乗っていきます。このあと市郎と純子に訪れる災難を思えば、これが大人の渚に会うのは最後なんだという思いがあふれて止まらないわけですが、無事二人は未来へと帰っていきました。

ただし、あの二人は乗り遅れましたが…。

市郎は昭和の教師の世界で、昔は耐えられたハラスメント的なことに耐えられなくなってしまっている。もともと相性のよくない教頭(宍戸開)の発言にモヤモヤ。野球部の指導でも地獄のオガワを卒業して、もはや仏のオガワに。

「どうしちゃったんだろう」という小川先生に、電話でつながっているサカエ(小川先生の代わりにテレビ局のカウンセラーになった)に「アップデートしたんでしょうね」と言われる。教頭が校長になって、小川先生は、教頭に。

渚は仕事に復帰してまあなんとかやっている模様。マッチングアプリが秋津を妙に推薦してくるので、なんだかんだで二人はつきあってみることに。

キヨシは未来で、不登校だった同級生のサコウ君に再会する。大人になったサコウくんは実業家として大成功しており、昔一緒にゲームで遊んでくれて、学校に戻りやすくしてくれたキヨシに恩返しがしたいという。キヨシは、父のタイムマシンに出資することを依頼する。

昭和の中学校の卒業式、小川先生が、未来の音楽を卒業生にプレゼント。歌と演奏は、未来に帰りそびれたCreepy Nutsの二人!

いいよね~音楽の人々も出演するって。

受験生だった純子の部屋には「メンズノンノ」の阿部寛のポスターが!爽やかです。超イケメン。

そして晴れて大学生になった純子に、やはり市郎はその先の未来についてはなにも言えずにいます。自分の寿命についても知ってしまったのだから、そこはかとなく寂しそう。スキャンダルでお茶していると、トイレから変な音が。ドアを開けてみると、おじいさんになった井上君が、キョンキョンの「木枯らしに抱かれて」のポスターの裏の壁の穴から顔を出して言うのです。「先生!やっと会えた!2054年からタイムトンネルを発見しました。さあ、穴から好きな時代に行きましょう」というのです。

行くのか小川先生。行くんだ~??

つまり、続編ありってことなんですよね?市郎はこのまま自分の最期の日をただ待つわけではないんですよね?「ふてほど」ロスに耐えて楽しみに待っています!楽しいドラマをありがとうございました。