海辺から半歩下がって綴る《ドラマ・映画の話》

海辺でのんびりするのも、本もドラマも映画も好き!つまらなくても、面白くても、見たままログ。

キング オブ コント2022 「濃~い笑いの時間をありがとう!」

キング オブ コント2022 とは

2022年10月8日TBSにて、放送された、「No.1コント芸人」を決める笑いの祭典です。

今年で第15回を迎えました。漫才No.1を決定するM1グランプリのコント版といった番組です。審査員は、昨年に引き続き2回目となる、旬のコント師たち!(かまいたちの山内さん、ロバートの秋山さん、東京03の飯塚さん、バイきんぐの小峠さん)&松本人志さんでした!

この日、TBSは笑いの日とかで、そのまえ5時間松本さんは生放送に出ずっぱり!だいぶ働きすぎのようです。MC浜田さんも「おれも出ずっぱり」的なことをおっしゃっておりました。ですが、「審査がどんだけ大変かわかっとんのか~」とおっしゃる松本さんの主張はもっともです。審査員だけでなく、いち視聴者のわたしでさえも、他のバラエティのときとは違って、そのネタについて、過去の面白かったその芸人の記憶とはいったん切り離して、作品として面白いか、パフォーマンスとして完成度が高いのか、他の芸人と比較してどちらがより優れているのか…を見定さだめようと、襟を正してみますので、疲れます。集中してみるのは大変です。

とはいえ、「キングオブコント2022」には真剣に挑んできた芸人たちが3018組もおり、その頂点がいよいよ決まるわけで、「松本さん、もうひとふんばり頑張って!」というような気持に。

濃い笑いの時間が始まりました!

ファイナリスト10組とネタの紹介&あくまでも個人の感想

1stラウンドの出場順に各ファイナリストのネタの感想、審査員の得点などをサクッと紹介します。

①クロコップ(所属:ケイダッシュ、結成9年目くらい)

架空のカードゲーム「ホイリスト」(=あっち向いてホイ!のこと)の頂点を決める戦いに興じる2人のネタ。

トップバッターはなかなか座が温まっておらず、不利ですが、笑いました!音楽が効果的でしたし、パフォーマンスがいきぴったり。知らない芸人さんでしたが、最後、ヘリから出された縄梯子で去っていくシーン、受けてましたね。

得点は、460点。面白かったのですが、出足は様子見得点のため伸びず8位。(個人的採点では4位)

ネルソンズ(所属:吉本興業、結成12年目くらい)

結婚披露宴で元カレが新婦と逃げ出しそうになるネタ。

トリオで、わりと知名度はあるのではないでしょうか。和田まんじゅうさんはよくテレビで見る人です。バランスよくまとまった印象で、得点は、466点。惜しくも4位。(個人的採点では6位)

かが屋(所属:マセキ芸能社、結成7年目くらい)

職場の女性上司が男性部下と居酒屋で食事しているシチュエーション。上司はかなりきつい言葉で叱責している…というか、ほとんど罵倒しているのだが実は、部下がMなので、部下を喜ばせようとしていた…というようなネタ。

演者自身のキャラが好印象。売れる顔系のバランスの良いコンビだと思います。笑いの量も多め!

得点は、463点で、5位。(個人的採点では3位!)

④いぬ(所属:吉本興業、結成12年目くらい)

パーソナルトレーナーのネタ。髭の人は見た目はちょっと不気味な印象。その風貌らしい感じのネタなのですが、あまり笑えませんでした。

得点は、459点で、9位(個人的採点では10位になってしまいました。)

ロングコートダディ(所属:吉本興業、結成13年目くらい)

料理人対決番組に出るコック帽をかぶった料理人の登場シーンのリハーサルのネタ。天然な料理人と番組スタッフのやり取りが面白かったです。

良いのですが、突き抜けたものがなかったせいでしょうか、得点は、461点で7位。(個人的採点でも7位)

⑥や団(所属:SMA NEET Project、結成15年目くらい)

BBQに来た友達3人のうち一人が死んだふりをしたところ、仲間の意外な一面を知ってしまって焦る…というネタ。かなり面白かった!一瞬も無駄なところはなかったです。笑いの量も多め。個人的には一番面白かったです。

松本さんからも「狂気と笑いのバランスが絶妙で、ぎりぎりのラインをせめて来ていた」と高評価。

得点は、470点で2位(コットンと同率)。(個人的採点では1位!)

⑦コットン(所属:吉本興業、結成10年目くらい)

あまり知らなかったコンビですが、面白かったです。浮気のあと彼女にばれないように証拠を処分するプロに依頼する……というネタ。流れるように、新展開があって、パフォーマンス力も高い!

得点は、470点で2位(や団と同率)。(個人的採点では2位!)

ビスケットブラザーズ(所属:吉本興業、結成11年目くらい)

山で野犬に襲われたところを謎の人に助けられるというネタ。

あまり知らなかったコンビなのですが、エッジのきいた決め台詞と活劇シーンが盛り上がりました。しかし…助けてくれる人のコスチュームに、ネタの開始早々に個人的にひいてしまって…受け付けられなかったです。

座が温まってきたおかげでしょうか。審査員の得点は、481点で1位。想像以上の高得点となりました。(個人的採点では9位)

ニッポンの社長(所属:吉本興業、結成9目くらい)

大型ロボットに乗り怪獣?と戦うように研究者に依頼されるが、いつも乗れない高校生のネタ。高校生役の人のキャラはよかったと思います。エヴァを思わせる設定で楽しく見られました。

しかし、松本さんから「暗転の使い方が、賞レースに向かない」というような指摘があったりして、得点は、455点で10位でした。(個人的採点では7位)

⑩最高の人間(所属:プロダクション人力舎ピン芸人吉住&岡野陽一が今回のために結成)

テーマパークのハイテンションな係の人と新人教育係の人のやりとりネタ。

吉住さんの演技力に大笑いしてしまった。面白かったです。

ですが、暗転がよくないといった直後に出番がきたため、暗転を使ったこのネタの評価が下がってしまった気がします。得点は462点で6位。(個人的採点では4位)

決勝2ndステージに残ったのはこの3組

  • ビスケットブラザーズ 481点(1stステージ 1位)
  • や団         470点(1stステージ 2位)
  • コットン       470点(1stステージ 2位)

個人的採点では、1位「や団」、2位「コットン」、3位「かが屋」でしたので、「ビスケットブラザーズ」(個人採点9位)だけがずれていますが、おおむね番組と同意見と言えるでしょう。ビスケットブラザーズが1本目にやったネタのコスチュームがもう少し違ったら、同じになったかもしれないですね。

2本目のネタについて

・や団 …… 天気予報を外した予報士に雨でずぶ濡れになった男が難癖つける、というネタ。面白い。笑いの量多め!東京03の飯塚さんも絶賛。

・コットン …… お見合いで知り合った品の良い女性がヘビースモーカーだったと判明する。煙草を吸ったことのない男性は、それを受け入れる、というネタ。

煙草を吸う演技がうまい。テレビで煙草を吸うシーンがほとんどないので、チャレンジしたな、という感じ。

ここまでで、や団が473点、コットンが474点。1点差で「コットン」が暫定1位。

・ビスケットブラザース …バイト先で友達になった女性が、かつらを脱ぐと実は男性だったことが判明する…というネタ。

うーん、面白いけども、やはり映像としてみたときに、なにか魅力が、「や団」や「コットン」よりも、欠けている気がします。ふたりが同じ体形のせいでしょうか?メリハリが3組の中では一番低い印象。

しかし、審査員はまたもや482点と高得点をはじき出し、1stステージでも1位、2ndステージでも1位の総合優勝となったのでした。

おめでとうございます!

まとめ

15代KOCは、ビスケットブラザーズに決定しました。

「コントは面白いのは当然として、これからは演技力も問われる。すごい時代になった」(松本人志さん)

確かに、演技力はあればあるほどいいような印象です。すごいストーリーが5分くらいに凝縮されていて、それぞれが映画や演劇の山場のシーンのようなので、「濃い!」、見ているこちらも疲れました。けれど見ごたえありました。

濃い笑いの時間をありがとうございました~!