海辺から半歩下がって綴る《ドラマ・映画の話》

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すず×廉プラス夏木マリ=ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」

ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」

2023年1月、北川悦吏子さん脚本のドラマがありました。

◇あらすじ◇(ネタバレ)

九州から東京へ婚約者の彼に式の相談に来たそらまめ(広瀬すず)と音楽の道を歩むアーチストの卵の音(永瀬廉)が道すがら何度も出会う。落とし物を拾ったり、スマホを拾ったり、身を投げようとしたのを見つけて止たり・・・最終的には同じ下宿に住むことになる。

音は、それまで、「音くんの作る曲はいい曲だけれども心に響かない」とレコード会社の音楽プロデューサー的なA&R磯部(松本若菜)に言われていたけれど、ソラマメに出会って、人への関心・興味とか、嬉しい・悔しい・寂しい・愛おしいなどさまざまな感情がわいてくるようになって、殻を破って、ついにデビューが決まる。

ソラマメは、幼なじみの彼にふられ、さらに彼が結婚するときに実家にエレベーターを作るといったので作ってしまったため、300万円の代金はソラマメが払うことになってしまった。

下宿のオーナーの響子(夏木マリ)は、懐が深いアーチストタイプ。ソラマメを預かり、蕎麦屋でバイトさせ、様子を見ることに。

何かを作る人にはなりたくないと言っていたソラマメだが、婚活もうまくいかない中、ショーウインドウのドレスに魅せられ、ドレスのデザインラフを描き始める。

ついには、響子の知り合いのデザイナーに拾ってもらって、ファッション界で生きていこうとがむしゃらに頑張り始め、みるみる才能を開花させていく。

それぞれが成功の階段を駆け上がっていくと同時に、環境が変わっていく。下宿のこたつで仲良く夢を実現させるため切磋琢磨し合っていた音とソラマメは、それぞれ下宿を出ていくことになる。

別れの日を前に、たがいの気持ちを伝えあおうとするのに、いつもすれ違ってしまい、このままか?と思わせておいて、やっぱり二人は運命の糸で結ばれていた・・・という感じのストーリー。

「夕暮れに、手をつなぐ」よかったところ

・都会のオアシス、響子さんの庭付戸建ての下宿。住空間の豊かさにいやされる

広瀬すずと永瀬 廉の美しさにいやされる

夏木マリさん、松本若菜さんに元気もらう

・音くんの曲とかそらまめの衣装とか、実際によさそうなものがないとできないところを上手に作ってるところ

・こたつ

・なじみの蕎麦屋がいい感じ

・ボーイミーツガールのシチュエーションてんこもり

・King&Princeのエンディングの曲がいい

・響子さんの家の食卓においしいものがたくさん出てくる

・純愛のハッピーエンド

・響子さんがアフリカのサバンナのライブ映像をみているところ

・モノづくりへのエールが感じられるところ

遠藤憲一さん演じるアンダーソニアの久遠さん、ファッション業界のよくないところ(弟子の案は俺のモノ)出すのか、と思わせて、人の道を外さなかったところ

「夕暮れに、手をつなぐ」信じられんと思ったこと

・そらまめをふった幼馴染はひどすぎないか?

・そらまめという名前は特殊だが、なぜそんな名前になったのか訳を聴いた記憶がない。母との菜の花の思い出のことは結構話していましたが。(聞き逃してたのだとしても、それくらい印象なさすぎた)

・そらまめの才能がありすぎる

・音くんの音楽ユニットの相方(女性)、積極的に電話番号を音に渡しに来たけど実は詐欺師だったんですよね…。さらに命をたとうとしがちであったり、実はそらまめのことが好きだったとか、なかなかなのキャラ。その割に、見た目が清純なお嬢様系(詐欺は副業で保育士をしていた)なので違和感があった(演じる人難しかったでしょうね)・・・

制作エピソードから分かったこと

「あさぎ空豆」というのは、北川さんの娘さんのペンネームだったそうです。

だからどうだというわけではないですが、浅葱塔子(母)は、その名前を娘につけるキャラではないんではないのかという疑問は残っています。

総括

広瀬すずちゃん、なぞの九州弁をチャーミングに操っていて、元気でかわいくて何よりでした。

永瀬廉くんもかっこいい役者さんなので、よかったですが、醸し出す雰囲気がすずちゃんと違って、そこはかとなく暗いんですよね。そこが「音」らしくて面白かったけど、それは役作りなのか、それともいろいろ悩んでいて暗いのでしょうかと心配になりました。

何はともあれ、世に放たれたんですよね、このドラマは。ドラマってエソラごとなのかもしれませんが、豊かな何かを分け合ってくれたような気がします。ありがとう!お疲れさまでした