海辺から半歩下がって綴る《ドラマ・映画の話》

海辺でのんびりするのも、本もドラマも映画も好き!つまらなくても、面白くても、見たままログ。

おすすめ!映画「サマーフィルムにのって」

半歩遅れてご紹介します。

面白かった映画「サマーフィルムにのって」(2020年製作

監督:松本壮史 脚本:三浦直之 松本壮史 主演:伊藤万理華

ジャンル:SF、青春、恋愛、時代劇、自主映画撮影もの

あらすじネタバレ!

高校映画部に所属するハダシ(伊藤万理華)は時代劇が撮りたい女子高生。しかし、部としては「青春恋愛もの」を撮ることになり、部活ではくすぶっていた。オリジナル脚本「武士の青春」を仕上げたものの、映画は撮られず、本はこのままお蔵入りになるのかと思っていたが、下校中に時間が止まる瞬間を経験したのち、凛太郎(金子大地)に出会い、雷に打たれたように主役を演じてほしい!と直感し、自主的に映画を撮ると決意する。

親友のビート板(河合 優実)、ブルーハワイ(祷 キララ)の協力仰ぎ、録音、照明スタッフも確保。脇役にぴったりのガタイのいい同級生にも出演許可をもらう。そして怒涛のスマホでの時代劇「武士の青春」の撮影が始まった。

撮影が進んだある日、凛太郎の正体が判明する。彼は未来から、ハダシに会いに来た映画おたくであり、ハダシの作品のファンだった。(つまり、ハダシはのちに時代劇の巨匠となる運命にあることも判明)凛太郎は、タイムマシンにのって、たった一つ未来に残されていない巨匠・ハダシの初監督作品を見るために、文化祭の上映を観に来たはずが、その作品に出演することになってしまった…。果たして…。

感想

素晴らしいのは、ショートカットヘアで猫背の主人公ハダシの生き生きした姿。笑って、泣いて、走って、時には殺陣をこなして、映画を撮って撮って、朝から晩までそればっかりで、完成させる姿から目が離せない。「武士の青春」のラストの描き方で、監督ハダシは悩みに悩むわけですが・・・。

黒沢明の「用心棒」「七人の侍」、勝新太郎座頭市」などの時代劇への熱い思いがあふれていて、「時代劇好きなんだね~」と応援したくなる感じ。ハダシの恋の物語でもあるけれども、それらをひっくるめてのこの映画のラストを、それぞれが味わっていただければいいと思います。

一応タイムマシーンもののSF映画でもあり、近未来からきた凛太郎から「映画」というもののあんまりよくない未来について聞かされて、呆然とするハダシなのだけれどもやはり、根っからの映画好き。初監督作品を異例の形で完成(?)させるんですよね。

世の映画好きも納得する展開だと思います。

キャストについて

ハダシ役:伊藤 万理華(いとう まりか)さん

乃木坂46の卒業生。多摩美卒で、’17年10月に個展「伊藤万理華の脳内博覧会」を開催したこともあるらしいです。

そのほかのドラマで見たことはないのですが、注目したい人ですね。

ビート板役:河合 優実さん

あまり知らなかったのですが、映画「由宇子の天秤」「偽りのないhappy end」の演技で、第95回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞を受賞しているんですね。そのほか映画「愛なのに」にも出演。誰かに似ていると思うのですが、誰だろう。こちらも注目したい人ですね。

凛太郎役:金子大地さん

あちこちの作品でみかける若手俳優さん。「鎌倉殿の十三人」では頼家でしたし、古風さが似合う凛々しいタイプです。今時の役もいいのでしょうが、武士役路線もこれからやり続けていくといいかもしれません。

監督について

松本壮史さん

また見ていないですが、「青葉家のテーブル」(配信ドラマ版から映画になった作品)や「あこがれ」などの作品があります。(どんなテイストの映画なのでしょうか)

 

総括

青春ものが見たいとき、古い時代劇映画が好き、邦画好き・・・の方におすすめです。